日経ビジネスに「ゆるブラック企業」なる特集記事がありました。それによれば、中途半端な働き方改革の結果、やみくもに労働時間を削減して仕事を覚える機会を奪ってしまった。新入社員の裁量を認めず、残業も抑制したことで成長を感じられない企業のことを指すそうです。
記事を読んで率直に違和感を覚えました。社員を成長させられる土壌や風土づくりは大切です。ただ、そこで実際に成長出来るかどうかは本人次第だと言ったら平成、いや昭和的でしょうか。
社労士事務所勤務時代、厳しい年下のセンパイがぼくに「教えられたことは忘れるんで。自分で調べたことは覚えるんで」と、言っていたことを思い出します。そのときは、とにかく仕事を覚えることに必死で、そのセンパイが言っていたことを右から左に流していました。
しかし、その後仕事を覚えていくなかで、まさにその通りだと思うことが度々ありました。自ら経験したり調べたことは、教えられたことよりもよく覚えていたものです。
今でも、その言葉は深く心に根を下ろしています。
もちろん、まったく指導せず丸投げしてしまうのは、論外ですが、一から十まで手取り足取り教えてもらわないと分かりません。というのも仕事をする姿勢ではないと感じています。
社員を成長させられないのは、会社に「だけ」責任があるのでしょうか?
自身のキャリアを築くのは、会社ではなく自分です。そして、会社は、その手助けを通じて社員に寄り添い、互いに高め合ってよりよくなって行くべきだと思います。私見でした。