評価制度の肝。

評価制度の肝は、運用です。極端な話ですが、私は、最初の構築はある程度で良いと考えます。
打ち合わせに多大な時間を費やし、現場のインタビューも重ね、あまりに緻密に作り込みすぎて、完成したときにはすでに息切れ状態。社長は、出来上がった分厚い評価制度のファイルを見てご満悦ですが、構築した本人たちはすでに息切れ状態。運用するまでのスタミナは残っていません。こうした例は、枚挙に暇がありません。

ある程度の作り込みでまずは、とにかく運用をスタートさせる。ここが肝心です。作り込みに時間をかけ過ぎると、評価制度を導入しよう!という熱が冷めてきます。鉄は熱いうちに打て。まずはゴーする。そうして、運用していくうちに、必ず不具合が出て来る。それを修正して、また運用する。修正点はその都度見直していく。

最初から完璧なものを作り上げようとすると、導入までのハードルが非常に高くなります。あれやこれやと心配になり、なかなか導入に踏み切れないまま時間が過ぎていく。
スマホのアプリなども、最初から完璧なものはありません。アップデートを繰り返していくなかでバグなど不具合を修正していきます。そうして、完成度を高める。

最初から完璧は無理です。と、言うよりも人事制度である以上、完璧はありません。どんな事態を想定しても、想定外のことは起こります。人がつくった人に関わる制度である以上、避けられないことです。運用していくなかで完成度を上げていく方が確実です。

 

文責:宮城県仙台市青葉区中山8-13-25-202
KOMACHI労務事務所
社会保険労務士
宮崎 秀一郎

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