【60時間超え割増賃金率の引き上げ】

2023年4月から、月60時間超の残業代は5割増しになります。現在は大企業のみ適用となっており、中小企業は猶予期間とされています。長時間労働が常態化している業種などでは、かなり大きな負担増が懸念されます。

 

そもそも、労働時間は何故8時間なのか。諸説ありますが、1日24時間を、休息・仕事・生活でそれぞれ8時間ずつと考えたようですが、初めから8時間と決まっていたわけではありません。

 

イギリスで起きた産業革命の時代のことです。そのころ、工場で働く人々は、1日16時間労働も当たり前でした。しかし、工場の劣悪な環境で昼夜問わず働かせられ、特に、児童労働が問題となり、1802年世界で初めて労働者保護の法律ができました。

そこでは、1日の労働時間は12時間までと定められました。それでも十分長いですけどね。

 

やがて、労働時間短縮の動きは、世界中に広がりを見せ始めます。オーストラリアやアメリカでも1850年代から盛んになり、やがて当時のソ連が、1917年に8時間労働制を法制化します。

 

我が国で先駆けて8時間労働制を実施したのは、川崎造船所でした。労働争議の真っただ中にあり、当時10時間だった労働時間を8時間にしてさらに賃上げすることで争議は収まり、多くの工場で8時間労働時間制が導入される起点となりました。

 

なんとなく、小林多喜二の『蟹工船』を思い出しました。

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