【評価制度について】

評価制度の肝は、運用にあります。 最初の構築はある程度で良いと考えています。打ち合わせに多大な時間を費やし、現場のインタビューも重ね、あまりに緻密に細かく作り込みすぎて、完成したときにはすでに現場は息切れ状態。社長は、出来上がった分厚い評価制度のファイルを見てご満悦ですが、作った人たちに運用するスタミナは残っていません。こうした例は、枚挙に暇がありません。   ある程度の作り込みで、まずはとにかく運用をスタートさせる。ここが肝心です。作り込みに時間をかけ過ぎると、評価制度を導入しよう!という熱が冷めてきます…

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【労災事故について】

先日、知床半島の遊覧船が沈没した事故では、ずさんな管理体制が次々と指摘されました。船の整備不良、船長の経験不足、会社の危機管理意識の低さが露呈しました。 ゴールデンウイーク直前に起きたあまりにも痛ましい事故に心を痛めている方も多いと思いますが、亡くなった船員(従業員)と会社の関係で見ると、労働災害という側面もあります。   ロシアのウクライナ侵攻でぱったりニュースに出なくなってしまいましたが、おせんべいで有名な三幸製菓の工場火災事故では、複数回のインシデント(重大事故につながりかねない異常)が指摘されていま…

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【 ハラスメント防止措置の義務化2 】

先月に引き続き、ハラスメントのお話です。 私が飲食店に勤めていたとき、働く時間が長い方ががんばっている人、という風潮が根強く残っていました。今でいえばパワハラと認定されるような厳しい指導も茶飯事でした。   「最近の人たちは、何かというとハラスメントと言ってくる。守られすぎているよ」   労働法は、労働者のための法律。労働者保護を進めるため毎年のように改正があります。 しかし、この発言の裏側には、「自分たちは守られて来なかった。だから、お前たちもおれたちと同じ思いをするべきだ」とする諸先輩方の暗い…

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【 ハラスメント防止措置の義務化 】

パワハラ、セクハラ、マタハラ・・・その他、様々ハラスメントが昨今取り沙汰されています。中小企業でも、ハラスメント防止措置が今年の4月より義務化されます。 具体的には、会社としてハラスメントを許さない方針を打ち出すこと、相談窓口の設置、ハラスメントが起きたときの迅速な対応、その原因の解消、再発防止策を講じることが挙げられます。 違反した場合には、企業名の公表もあり得ます。 罰金や懲役刑に比べて、企業名の公表は、一見すると大したペナルティには思われませんが、ホームページなどに掲載された場合、SNSで拡散し求人募集などに影…

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【助成金の効用・メリット】

雇用関係の助成金を受給することは、返済不要というだけではなく労務管理が整うことが効用のひとつとして挙げられます。 法律を上回る制度を導入したり、会社で整備することで受けられることが多い助成金ですが、特に雇用関係のものは、適切な労務管理ができていることが前提となります。つまり、就業規則の制定・届出や出勤簿、賃金台帳の調整、労働条件通知書(雇用契約書)の取り交しが必要になります。 これまで、口頭で労働契約を結んでいるだけだったり、賃金台帳を作成していない、出勤簿すら実はつけていなかった・・・という会社も、助成金を受給する…

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【ワクチン休暇のメリット】

2021年度より、医療従事者を皮切りにワクチン接種が本格化し始めています。そこで、出てくる疑問が、「ワクチンを接種する日は休日なのか。欠勤なのか・・・」問題。 話題に上るワクチン休暇は、最近導入を開始した企業があるとはいえ、前例がほとんどありません。 特に中小企業の場合、休暇制度自体が整備されていないケースもあることから、整備のための時間や手間をかける必要があります。 また、ワクチン接種は現時点(2021年8月)では国民の義務ではないため、接種の強要や本当に接種したかどうかが判断できる証明書類の提出を求めることは避け…

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【最低賃金引上げとフリーランスの労災】

最低賃金の引き上げが止まりません。政府は早期に時給1,000円の実現を目指していますが、宮城県をはじめ東北は、全国的に最低賃金が低い水準です。今年の10月から目安で28円上がるため、宮城県は現在の825円から850円程度にはなると思われます。 月給ベースだと148,000円くらいが最低賃金を下回らないラインになってくるでしょう。   最低賃金の引き上げとともに、社会保険料の負担増、年5日の有給消化義務、そして働き方改革など、雇用に対しての会社の負担は年々増しています。   そこで需要が増えているの…

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